Posted on 05/18/2025 at 21:04, by matsumoto

『解放宣言(ヨベルの年)』(ユダヤ人キリスト者と共に ベ・ハール=山で)(2025.5.18)

あなたがたは第五十年目を聖別し、国中のすべての住民に解放を宣言する。これはあなたがたのヨベルの年である。あなたがたはそれぞれ自分の所有地に帰り、それぞれ自分の家族のもとに帰らなければならない。(レビ記25章10節)

◆はじめに…福岡から名古屋へ戻り、新たな生活リズムで暮らし始めてほぼ2カ月が経過しました。新しい職場は週休二日で基本カレンダー通りでの勤務の上、残業も休日出勤もほぼ無く、週末の計画が立てやすく助かっています。主の恵みです。

◆暦(カレンダー)…暦(カレンダー)があるおかげで、私たちは一日、一週間、一年の見通しを立てて、計画的に暮らすことができます。現在、私たちが使用している暦は太陽暦(西暦)ですが、聖書時代は太陰太陽暦を使用して生活していました。西暦同様、一日、一週間、一年の区切りを設け、それを基本にして農耕生活、宗教生活を営んできました。その中で、みことばとして、安息日、安息年、そしてヨベルの年が設けられ、守るべきルールが定められていました。

◆安息年とヨベルの年…先週の主日ではレビ記で「刈り残しと落ち穂」の指示が、五旬節の祭り(教会の誕生日の予表)と新年(ローシュハシャナー)の祭り(教会の携挙の予表)の間に置かれていることのメッセージで、①貧しい人、弱い人と生命の糧を分かち合うことが教会の中心的な使命だということ、②最も小さい者の存在を見失わないようにということでであって、ゆえにイエス様は弟子たちが空腹になり、麦の穂を摘んで食べることを安息日に禁じなかったことを聞きました。今回は、見通しを長くして週を年に発展させた安息年、そしてヨベルの年についてです。ユダヤ暦から計算して導き出された実際の「ヨベルの年」は諸説ありますが、2022年秋から2023年秋にかけてという可能性が高いようです。ちなみにカトリック教会では、今年2025年を「聖年」、「ヨベルの年」として設けています。通常25年ごとに、この「聖年」を設けているようです。いずれにしても「ヨベルの年」は負債の帳消し、土地の返却、民が再び自由を得ることで、すべての人が元の状態(神の似姿)に戻ることを許される、というものです。

◆イエス様の解放宣言…その「ヨベルの年」の解放宣言(ナザレの会堂でのイザヤ61章の朗読)をイエス様がなされたことがルカ福音書4章16-21節に記されています(この時が「ヨベルの年」で西暦28年だったとする論説があります)。このイエス様の恵みのことばに人々は驚きを隠せませんでした。

◆結び…歴史は確実にイエス様の再臨に日々、近づいています。新しい週、それぞれ遣わされた場で、隣人(老人、障害者、生活困窮者、そして家族)と、共に希望の光を分かち合う歩みとなるよう、祝福して祈ります。

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