Posted on 12/07/2025 at 21:12, by matsumoto
彼らは鳥のようにエジプトから、鳩のようにアッシリヤの地から、震えながらやって来る。わたしは、彼らを自分たちの家に住ませよう。──主の御告げ──(ホセア書11章11節)《関連聖句》創世記32:4-36:43/黙示録7:1-12
◆はじめに…私たちは今、アドベント・クランツの2本目のキャンドル、「預言者のキャンドル」、別名「平和のキャンドル」に火を灯しています。本日、私たちが心に留める預言は、ホセア書11章11節です。「震えながらやって来る」という言葉は、かつて異国の地に散らされ、故郷を失った神の民の姿を描いています。しかし、この姿は、私たちが日々、真の安息の場所を見つけられず、不安や恐れの中で生きている姿と重なります。
◆震える者ヤコブの格闘…この「震える者」の典型が、創世記32章のヤコブです。彼はかつて欺いた兄エサウとの再会に怯え、知恵や財産を尽くしても真の安心は得られませんでした。真の平和は、人間的な準備ではなく、まず神との格闘から生まれます。ヤコブはヤボクの渡しで神の使いと格闘し、「イスラエル(神と戦う者)」という新しい名と祝福を掴みます。この格闘を通して得た確信が、翌日のエサウとの劇的な和解へと導いたのです。
◆約束の成就:永遠のシャローム…ヤコブが最終的に帰る「神の家=ベテル」への物語は、イエス様の約束へと繋がります。「わたしの父の家には、住まいがたくさんある。(…)場所を備えたら迎えに来ます」(ヨハネ14:2-3)。震える私たちに、イエス様ご自身が、永遠のシャローム(平和・完全な状態)に満ちた「安心して帰るべき家」を完全に備えられました。
◆今ここにシャロームを創造する使命…しかし、その究極の「平和の家」は、遠い将来を待つだけのものではありません。ヤコブが「ペヌエル」で神と格闘し、新しい名を得たように、私たちも「平和の君」なるイエス様から、聖霊という火種をいただいています。イエス様は、私たちを遣わす家々に「平安(シャローム)を祈るあいさつ」をするよう命じられました。ヤコブが恐れを乗り越えて和解を求めたように、私たちもまた、争いと不安に満ちたこの暗い世にあって、私たちが住む家、出会う隣人の家に、この「シャロームのともし火」を灯す使命が委ねられているのです。
◆結び…このアドベント、私たち一人ひとりが、震える者ヤコブに与えられた祝福を思い起こし、家族や隣人のために、坦々と(穏やかに、しかし確実に)シャロームの光を灯し続ける者として歩めるなら幸いです。
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