Posted on 12/21/2025 at 07:52, by matsumoto
ヨセフは眠りからさめ、主の使いに命じられたとおりにして、その妻を迎え入れ、(マタイ1章24節)《関連聖句》創世記41:1-44:17/①列王記3:15-4:1/使徒7:9-16
◆はじめに…今日はアドベント第四主日です。4本目のキャンドルに火が灯りましたが、これは「マリヤのキャンドル」です。マリヤが主の御言葉を受け入れ、御子イエス様をその胎に宿した、その従順、謙遜、そして「愛」を象徴するキャンドルです。主の知恵と救いの備えは、旧約時代、ヨセフやソロモンの夢、そして新約時代、マリヤへの御使いによる告知と、その婚約者ヨセフもまた夢で導かれ、主の計画に「はい」と応答することで実現しました。主は人間の弱さを超えて、信じる者に究極の救いを開きます。主は素晴らしい(アドナイ・ペレ)
◆旧約に見る愛の知恵:ヨセフとソロモン…エジプトの宰相となったヨセフは、パロの夢を解き明かし、7年の豊作と大飢饉に備える知恵を与えられました(創世記41章)。彼の知恵と備えによって、イスラエルの家族は飢えから守られ、主の民の歴史が続きました。しかし彼の真の知恵は、自分を売った兄弟を赦すという「愛」にありました。ソロモン王はギブオンで、夢の中で主の知恵を求め、これを授かりました(列王記上 3:15)。ソロモン王は、二人の遊女の裁きにおいて、我が子を想う母の「慈愛」を見抜き、命を救いました。主の知恵とは、常に最も小さき者の命を愛おしむ心から発せられるのです。
◆マリヤの「はい」とヨセフの「はい」…この「愛」の物語は、新約の聖家族へと引き継がれます。マリヤは、御使いガブリエルからの「告知」を通して、救い主を宿すという常識を超えた主の計画を受け取りました(ルカ1章)。主の言葉を信じ、「ご覧ください、わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」(ルカ1:38)と、従順の「はい」をもって応答しました。そして、マリヤの婚約者であったヨセフもまた、苦悩の中で夢による導きを受け入れ、マリヤと幼子を守り抜く決断をしました。「ヨセフは眠りから覚めると(va-yiykatz)、主の御使いが命じたとおりに、マリヤを妻として迎えた」(マタイ1:24)。彼は自らの体面よりも、主の計画と家族への「守護の愛」を選び、行動による「はい」を示したのです。
◆結び…二人のヨセフとソロモン、そしてマリヤ。彼らに共通するのは、主の呼びかけに対し、損得ではなく「愛」と「信頼」をもって応答したことです。主の救いの備えは、今も私たちの日常の中に働いています。私たちが戸惑いや悩みの中でも、マリヤやヨセフのように主の御声に「はい」と応答するなら、私たち自身もまた主の愛の物語となります。このアドベント、主の愛の光が皆様の歩みを照らし、その知恵が豊かな希望となるよう、お祈りいたします。
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