Posted on 01/26/2025 at 19:10, by matsumoto
その日、あなたは息子に説明して、『これは、私がエジプトから出て来たとき、主が私にしてくださったことのためなのだ。』と言いなさい。(出エジプト記13章8節)
◆はじめに…日本被団協がノーベル平和賞を受賞した翌日、高校生平和大使達がオスロ大学での被爆証言会でスピーチをしたことは記憶に新しいと思います。高校生平和大使らは「原爆の惨禍を目の当たりにした日本で生まれ育った高校生として、私たちは被爆者の声と意志を継承する役割があると思っています」「私たち1人1人の力は小さいかもしれませんが、みんなが団結すれば世界平和の実現につながる大きな力になります」と語りました。
◆物語(語り部)…今年は敗戦後80年。高齢化して直接声を発し続けることが困難な被爆者の声と意志を、日本の若い世代が“語り部”として引き継ぐ決意をしていることは希望の光です。ユダヤ人も自らの苦難と解放の物語、出エジプトの出来事を連綿と語り継いで来ました。他人事ではなく、自分のこととして、「主が私にしてくださった」(出エジプト12章27節、13章8節、14節)と親から子へと物語るよう、モーセは勧めています。
◆偽りの神…歴史は“主の物語”すなわち“His Story(彼の歴史)=History(歴史)”です。私たちは主(神)の物語なしには生きられない存在です。主(神)を拒絶したり、忘れたりしたとき、他のものを神としようとします。社会システムだったり、国家だったり、人種だったり、階級を、そして私自身を神に仕立て上げようとします。しかしそれらはすべて失敗し、争いの火種になってしまうことは過去の歴史から明らかです。昨今の世界の大国のリーダーたちの言動を見ていると、過去の亡霊にしがみついて、ますます主から遠ざかって行こうとしているように見えます。
◆最大の贈り物…主は、モーセに出エジプトの出来事を物語るために、過越しの食事を制定されました。苦難としての種なしパンと隷属としての苦菜を食することで、無味乾燥な文字づらの物語ではなく、身をもって味わい、追体験するようにされました。私たちも、私たちの出エジプトの出来事、罪と苦難から解放し自由にするために十字架に掛かられたイエス様を想い起こすために、イエス様の尊い血なるぶどう汁と、裂かれた肉なるパンを食し、その愛の味を覚え続けています。私たちが次世代の子供たちに手渡すことができる最高の贈り物は、お金や財産ではなく、主の愛の物語です。
◆結び…主イエス様がご自身のいのちを投げ出して私たちを救ってくださった“私の体験した出エジプト”の物語を隣人に語る一日一日でありますように。
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