Posted on 11/25/2018 at 18:38, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『手を伸ばしなさい』(イエス・キリストの生涯 その45)(2018.11.25)

 

(…)イエスはその人に、「手を伸ばしなさい。」と言われた。彼が手を伸ばすと、手は直って、もう一方の手と同じようになった。パリサイ人は出て行って、どのようにしてイエスを滅ぼそうかと相談した。(マタイによる福音書12章13-14節)

  • はじめに…日本における障がい者福祉の基本に「障がい者基本法」があります。その目的には「すべての国民が、障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するための施策の基本原則と施策事項を定め推進する」と記されてあります。その基本的理念としてノーマライゼーション(地域で普通に暮らす)とかソーシャル・インクルージョン(地域に包み込まれて暮らす)という考え方があります。
  • 穴に落ちた羊…今日の聖書のテキストも、引き続き安息日におけるパリサイ人とイエス様の論争に関することです。イエス様が会堂に入られると、片手のなえた人がいました。一見すると、健常者も障がいのある人も一緒にいる寛容で温かな空間のようにも受け取れますが、実際はどうだったのでしょうか? パリサイ人たちがイエス様にすぐさま質問をしているところからすると、無理矢理会堂の中に連れ込まれていたのかも知れません。片手のなえた人にとっては穴に落ちた羊の状態だったのではないでしょうか(詩篇88篇6節参照)「安息日にいやすことは正しい(許される)ことですか」(マタイ12章10節)
  • 引き上げられる主…当時、生命の危機に直面していない場合、安息日にいやすことは禁じられていました。つまり、片手のなえた状態は、日常的な状態だったので、生命に関わることではない、そうパリサイ人たちは解釈しており、イエス様が律法違反をしていやしを行うか、策略を立てて質問をしています。イエス様は、その問いに対して問い返されます。「羊が安息日に穴に落ちたら、引き上げてやりませんか。人間は羊より、はるかに値うちがある」(同11節)。そしてイエス様は、片手のなえた人に「手を伸ばしなさい」(同13節)とみことばを語られました。
  • 突き落とすパリサイ人…パリサイ人たちは、いやしを行われたイエス様の前に跪くことなく、喜ぶことなく、会堂の外に出て、「どうやって滅ぼそうか(深い淵突き落とそうか)」(同14節)と相談をはじめたのでした。イエス様は、この片手のなえた人のいやしによって十字架の道が決定的になったのです。そしてもっとも深い黄泉にまで降られ救いの道を拓かれたのです。
  • 結び…すでに主の御手に包まれているのです。ジーザス・インクルージョン、イエス様に包まれて過ごす一週間でありますように。

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