Posted on 03/05/2023 at 19:17, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『非暴力抵抗』(新約に引用されている旧約 その39)(2023.3.5)

あわれみをかけてはならない。いのちにはいのち、目には目、歯には歯、手には手、足には足。(申命記19章21節) /『目には目で、歯には歯で』と言われたのを、あなたがたは聞いています。しかしわたしはあなたがたに言います(…)(マタイ5章38、39a節)

 

◆はじめに…ウクライナ・ロシア戦争は一年を越え、建物は破壊され続け、いのちは失われ続けています。そんな中、兵庫県西宮市の福祉施設が「使い捨てカイロ」を集めてウクライナに届ける活動をしています。現地では「こんなに温かくなるなんて信じられない。日本人が作った奇跡だ」と、マイナス20度にもなる極寒のウクライナの人々の生きる希望に繋がっています。

◆目には目、歯には歯…今日のテキストの主題は、過剰な報復を予防する教えです。旧約の律法は、「やられたらやられた分だけやり返す。ただしそれ以上はダメ。それで完了」ということですが、イエス様は「しかしわたしはあなたがたに言います」と言い、いわゆる「愛敵」のみことばを語られました。それは「やられたらやられっぱなし」の黙認、無抵抗主義ではありません

◆非暴力抵抗…それは“非暴力抵抗”です。以前、「右の頬を打つような者には、左の頬も向けなさい」と言うのは、主人が奴隷を叩く際、右手の甲で奴隷の右の頬を叩いた、主従関係(不平等)の中での行為だったところ、それへの抵抗として左の頬を向け、右手の掌で打つように要求する、つまり対等な者(神の子ども)同士なのだということを決定的に明らかにする振る舞いだとお話しました。それに続く「下着を取ろうとする者には上着も」「一ミリオン(約1500メートル)行けと強いる者とは、いっしょに二ミリオン」も同様です。経済的、社会的な抑圧の中にあって、強者の言いなりになるしかないという様な状況で、暴力を用いず、誤った法律理解、慣習に抗い、自ら主導権を取って相手に選択を考えさせるという振る舞いです。イエス様のみことばによる“気前の良さ”(非暴力抵抗)は、お互い、神に愛されている子どもであり、尊厳をもっている一人の尊い人間であることを見直す機会になります

◆結び…天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださいます。そしてイエス様はすべての罪人の罪を贖うために、いのちを捨てられました。主が私たち一人ひとりを愛してくださり、恵みを与え、いのちを与えてくださっていることに感謝します。

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