Archive for 5月, 2023

Posted on 05/28/2023 at 07:26, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『ホサナ!の力』(新約に引用されている旧約 その49)(2023.5.28)

壱岐島の麦秋

あなたは幼子と乳飲み子たちの口によって、を打ち建てられました。(詩篇8篇2節) /「あなたは、子どもたちが何と言っているか、お聞きですか。」イエスは言われた。「聞いています。『あなたは幼子と乳飲み子たちの口に賛美を用意された。』とあるのを、あなたがたは読まなかったのですか。」(マタイ21章16節)

◆はじめに…先週の日曜から月曜にかけて、北九州から親しい知人が壱岐を訪ねてくれました。黄金色の麦穂と紺碧の海原の広がる島内の景勝地、名所、キリシタン史跡を巡りました。また移動中の車中ではいろいろな話題で話は尽きず、夜は蛍の舞を鑑賞し、有意義な時を過ごしました。今日はペンテコステ(聖霊降臨日)です。聖霊を受け、証し人としての歩み始めた先達の姿からメッセージを聞きたいと思います。

◆幼子、乳飲み子のホサナ…幼子、乳飲み子たちは、イエス様のエルサレム入城の際、父母をはじめ周囲の大人たちの賛美を聞き、またイエス様のいやしの御業を目の当たりにし、『ホサナ!(主よ、救ってください)』と叫びました。その声が、宮にこだましました。幼子たちは、大人をまねて“ホサナ”と叫んだことでしょう。また、母の背中(あるいは胸)の乳飲み子は、はっきりとした発語ではなく、“ホワハ、ハハ”のように不明瞭な発音ではあるものの、明確な意志を持って発音したと想像します。

◆ホサナ!の力…今日のテキストによれば、幼子と乳飲み子の口には“力”と“賛美”があったと語られています。それは幼子と乳飲み子が主に向けて叫ぶ“ホサナ!”でした。“ホサナ!”と主に向かって叫ぶことで、主の力が注がれて救われるのです。ペンテコステのとき、それは最高潮に達しました。“異言”(天国の方言)として、それは全世界の共通言語として、根源的なことばとして、すなわち乳飲み子が発する、強力な意志をもった“喃語(なんご)”として皆が話し出したのです。それはペテロのメッセージとともに人々の心を刺し貫いたのでした。人々は「私たちはどうしたらよいでしょうか」と尋ねたとき、最後にペテロは「この曲がった(罪に汚れた)時代から救われなさい(ホサナ!)」(使徒2章40節) と、メッセージを結んでいます。

◆結び…マタイ21章は“ホサナ”の後、いちじくの木が枯れた出来事を記しています。創世記3章との関連を考慮すると、いちじくの木=善悪の知識の木が枯れ、いのちの木のみが繁る、やがて到来する新天新地を想起させる出来事と言えます。ホサナ!は、再臨のイエス様の、すべてを一新する再創造の力を秘めている、そう言っても過言ではありません。

Posted on 05/14/2023 at 06:30, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『日暮れて安らかに』(新約に引用されている旧約 その48)(2023.5.14)

恐れおののけ。そして罪を犯すな。床の上で自分の心(=内なる人)に語り、静まれ。(詩篇4篇4節) /怒っても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで憤ったままでいてはいけません。(エペソ人への手紙4章26節)

◆はじめに…日に日に朝夕の日が長くなってきました。朝は5時前には白々と日が明け始め、夕方7時過ぎになって日が暮れます。今年一番日が長い日は、夏至の6月21日(日の入り午後7時35分)、もっとも短いのは冬至で12月22日(午後5時17分)です。当然ですが日が暮れる時刻は一定ではない訳です。つまり日々変化する日暮れに憤り(感情)を関係づけることができるとすると、怒りの感情は、意志によってコントロールできるものであり、コントロールすること(言い換えれば新しい一日を創造すること)を主は私たち自身に委ねておられるということです。

◆アンガーマネジメント…怒りをコントロールする心理学的手法を“アンガーマネジメント”と言いますが、①6秒ルール②怒りのスコア化と記録③その場から離れる④固定観念を捨てるなどの方法があることが知られています。いずれも一定の効果は期待できるものですが、聖書は心理学的方法論として怒りをコントロールすることではなく、主との人格的交流によって怒りを管理することを勧めています。つまり自分自身の閉じた器(外なる人)の中で怒りをコントロールするのには限界がありますが、主に向かってこころを開くと、無限に開放した拡がり(内なる人)の中で怒りの感情はリセットされ、すべてが一新されます。

◆主に感謝し主を喜ぶ…すべてが一新された感情は「無」とか「空」ではなく「満」です。主に対する感謝で満ち、主に対する喜びで満ちます。ユダヤの時間感覚では、創世記にあるように日が暮れて(日没)から新しい一日が始まると認識します。一日の始まりに床に就くとき、主に対する感謝と喜びと平安に満ちた思いで眠ることができます。主の御翼に覆われて、安心して休むことができます。イエス様も「あすのための心配(怒りも思い煩いも)は無用です。あすのことはあすが心配します」(マタイ6章34節)とおっしゃいました。

◆夢で語られる主…私事ですが、一日一日、仕事の負荷が増す中、今週はウイークデーの休みの無い週。正直、体力的精神的にきついなあと思っていたところ、主ご自身が夢の中で「今日一日、ゆっくり自由に過ごしていいですよ」と語ってくださいました。夢から覚めた早朝、身体も心も軽くなっていました。

◆結び…主は、祈る私たち一人ひとりを気かけて下さり、声を掛け、怒りや思い煩いを除いてくださり、感謝と喜びで満たして下さいます。

Posted on 05/06/2023 at 23:22, by matsumoto

主日メッセージ要約『あなたは、わたしの子』(新約に引用されている旧約 その47)(2023.5.7)

わたしは主の定めについて語ろう。主はわたしに言われた。「あなたは、わたしの子。きょう、わたしがあなたを生んだ」(詩篇2篇7節) /神は、イエスをよみがえらせ、それによって、私たち子孫にその約束を果たされました。詩篇の第二篇に「あなたは、わたしの子。きょう、わたしがあなたを生んだ」と書いてあるとおりです。(使徒の働き13章33節)

◆はじめに…先週の火曜日、Bさん家族が原島に来島。そこで原島の公民館長らとの懇談の時を我が家で持ちました。去る3月20日に離島留学生のHくんが原島の磯で発見されたことについて、お互いの思い(弔いと生活)を率直に話し合うことが目的でした。結果、お互いの“もやもや”も解消し、信頼の絆が深まる機会となったようです。

◆主の定められた時…奇しくも一年前の3月20日、私たちは壱岐に来ていました。そして今、住んでいる原島の見える丘の上で祈りました。主の御心は「わたしが守る。わたしが建てる。恐れず前に進みなさい」でした。すべての営みには時があります。建てるのに時があり、生まれるのに時があります(伝道者の書3章1-3節参照)。今日のテキストの箇所のメインテーマは「あなたは、わたしの子。きょう、わたしがあなたを生んだ」です。“きょう”と言うのは、昨日-今日-明日という今日、ということではなく、“主の定められた時”という意味で、ひらがな表記の“きょう”と、聖書(新改訳)は記しています。

◆養子縁組…詩篇2篇は、王の即位式の際に朗唱されたものと考えられています。通常、王位継承は世襲なので、血のつながりのある父子関係が当然の前提となります。ところが詩篇2編7節は、あなたがわたしの子であるのは、“きょう”わたしがあなたを生んだ(あなたと契りを交わした)からだと、養子縁組による父子関係を結んだことを強調しています。契約による父子関係、契約による王位継承であることを“きょう”、すなわち“定められた時”という言葉を加えることによって強調しています。

◆よみがえりの主…それをパウロは、死んでよみがえった主イエスこそが、王の子、神の子であり、油注がれた者、メシヤ(キリスト)だと、回心後、最初の宣教で、声高に語ったのです。イエス様ご自身も、ザアカイや十字架に掛けられた強盗に“きょう”とお語りになっています。そしてそれは、私たち一人ひとりに語られています。あなたの家に泊まるよ、一緒にパラダイス(エデン)にいるよと。

◆結び…主が共にいて下さり、将来を約束して下さっている祝福に優る幸いは他にありません。

アーカイブ ログイン お問い合わせ