Archive for 12月, 2021

Posted on 12/26/2021 at 19:30, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『絶望から舌望へ』(イエス・キリストの生涯 その192)(2021.12.26)

弱った手を強め、よろめくひざをしっかりさせよ(イザヤ書35章3節)

 ですから、弱った手と衰えたひざとを、まっすぐにしなさい(ヘブル人への手紙12章12節)

  • はじめに…いとすぎ教会の今年の10大ニュースは①牧会20周年のはじめを壱岐で迎える(1月)②リモート礼拝開始(2月)③フィリピン支援の一環で、支援する姉妹の引っ越しのため福岡へ(3月)④福岡からリモート礼拝行う(3月)⑤リモート礼拝で参加の姉妹が、祝祷のときに天から流れる水の音と人々(天使)の声を聞く(4月)⑥バラ園の社長(師匠)から香りの良いバラのブーケを頂く(5月)⑦DIYで裏庭の塀が完成する(8月)⑧“ミセス・オロナイン”と呼ばれていた、私たちの知人で恩人でもあった是枝律子姉が新型コロナウイルス感染症によって亡くなる(9月)⑨眞津代牧師、ローズコンシェルジュ資格取得(10月)⑩DIYのサイクルポート完成(11月)。コロナ禍(困難・不自由さ)の中にあって、出来ることを精一杯やり、前進しようとした一年だったと言えます。
  • よろめく膝…ところで、眞津代牧師は週2回ほど、バスに乗って買い物に出かけます。買い物をし終え荷物を持ってバスのステップを昇る時、脚がプルプルと震え、筋肉の衰えを実感するそうです。今日のテキストの背景として、イザヤ書ではアッシリヤの脅威、ヘブル書ではローマ帝国、そしてユダヤ教徒からの迫害があります。今日のみことばは、その脅威、迫害に遭っている人々に対しての励ましのメッセージです。
  • 目は開かれ、耳はあけられる…筋肉は年齢に関係なく、トレーニング(リハビリ)をすることで増やせることが知られています。ただ何の目標、目的もなくただトレーニングするのでは長続きせず、挫折してしまいます。霊的な筋力(信仰)も同様です。イザヤの口を通して主は明確に目的を示します。「神は来て、救われる」(イザヤ書35章4節)と。その救いのしるしは「目が開かれ、耳は開けられる」(同5節)ことだと。不思議なことですが、旧約聖書には、いくつものいやしの記事がありますが、視覚障害と聴覚障害がいやされたという記事は見当たらないのです。それは歴史上初めてイエス様によってなされたのです(マルコ7章32-35節、8章22-25節、ヨハネ9章1-7節参照)。イザヤのメシヤ到来の預言が成就したことの決定的なしるしとなったのです。
  • 結び…イエス様との出会いによって、すべての身体的なハンディと社会的なハンディ(=隔ての壁)はイエス様が取り除かれ、聖霊で満たされ、絶望は“舌望”に変わり、すべての被造物が主を賛美して生きるようになるのです。
Posted on 12/19/2021 at 16:26, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『使徒ヨハネとイエスの母マリヤ』(イエス・キリストの生涯 その191)(2021.12.19)

天の万象は朽ち果て、天は巻き物のように巻かれる。その万象は、枯れ落ちる。ぶどうの木から葉が枯れ落ちるように。いちじくの木から葉が枯れ落ちるように。(イザヤ書34章4節) 天は、巻き物が巻かれるように消えてなくなり、すべての山や島がその場所から移された。(黙示録6章14節)

  • はじめに…アドベント(待降節)の時を過ごしていますが本主日アドベント第四主日は「マリヤのキャンドル」です。「ほんとうに、私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように」(ルカ1章38節)と、主のみこころを受け止めたマリヤの信仰による従順を象徴するキャンドルです。
  • エドム人ヘロデ大王…イエス様が誕生されたのはヘロデ大王(在位:紀元前37年-紀元前4年)の時でした(マタイ2章1節)。東方の博士たち(占星学者)が「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおいでなりますか(…)拝みにまいりました」(同2節)とのことばに狼狽(ろうばい)しました。なぜなら自分がユダヤ人の王として治めているにもかかわらず、“本物のユダヤ人の王”が生まれたと聞かされたからです。ヘロデ王の家系は純粋なユダヤ人ではなく「エドム人」の家系だったため、自身の地位が脅かされると恐れたのです。そしてベツレヘム近辺の二歳以下の男子の幼子を手あたり次第に殺害したのです。その間、マリヤとヨセフ、そして幼子イエス様の三人はエジプトへ避難しました。
  • マリヤの受難、慰め…結婚出産、養育、子離れ、そして看取り、死別。人の一生において様々なステージがあり、多少の程度の違いこそあれ、それぞれに困難、危機を体験します。嘘や誤解が一層、事柄を難しくします。マリヤは出産に際しては不貞を疑われ、イエス様の十字架の死を目の当たりにしました。事態に困惑し、絶望感に襲われます。しかし、聖霊様は狭い袋小路に迷い込んだり、深い穴に落ちたりする私たちを“熱心に捜し求め”て、慰め、真実を明らかにしてくださいます。イエス様が一匹の羊を大切にし、見つかるまで捜してくださるように、そしてマリヤに使徒ヨハネを養育者として置いて下さったように、すべてを整え、私たちを愛してくださっています。
  • 結び…天の万象(宇宙)が破滅するような事態が起こっても、聖霊様は私たちを捜し求め、主の創造してくださった世界を再び回復し、もつれたり、途切れたりした人間関係、主と人との関係を修復して、美しく、信頼と喜びの賛美に溢れた新天新地を用意してくださっている(イザヤ35章)ことを感謝します。
Posted on 12/12/2021 at 17:09, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『眠りの霊と聖霊』(イエス・キリストの生涯 その189)(2021.12.12)

主が、あなたがたの上に深い眠りの霊を注ぎ、あなたがたの目、預言者たちを閉じ、あなたがたの頭、先見者たちをおおわれたから。(イザヤ書29章10節)こう書かれているとおりです。「神は、彼らに鈍い心と見えない目と聞こえない耳を与えられた。今日に至るまで。」(ローマ人への手紙11章8節)

  • はじめに…アドベント(待降節)の時を過ごしていますが本主日アドベント第三主日は「バプテスマのヨハネのキャンドル」です。バプテスマのヨハネは、救い主なるイエス様を世の人々にいち早く証した、福音宣教の先駆者でした。荒野に住み、いなごと野蜜を食べ、粗末な衣服に身を包んで、“声”として働いていました。御使いガブリエルが、神殿で朝夕の香を焚く奉仕をしているザカリヤに「(…)あなたの妻エリサベツは男の子を産みます。名をヨハネとつけなさい。(…)彼こそ、エリヤの霊と力で主の前ぶれをし、父たちの心を子に向けさせ、逆らう者を義人の心に立ち戻らせ、こうして、整えられた民を主のために用意する」(ルカ福音書1章13-17節)と、その誕生と、その働きについて告知しています。
  • 眠りの霊…衣料品通販大手ZOZOの創業者の前澤友作さんが国際宇宙ステーションからユーチューブで動画を配信していました。「伝えたいことは、頑張っていれば夢は、叶うんだと…本当に感無量です」「自分で頑張って稼いだお金で夢を叶えるというのは全然、僕はいいと思うんです(…)皆さんも夢を諦めずに頑張っていきましょう」と。彼は能力もあり、アグレッシブ(攻撃的・積極的)ですが、何かしらその言動に虚しさ、空回りしている感じがします。今日のテキストでイザヤの語る“眠りの霊”が注がれているからかも知れません。出発前に「宇宙に行って自分がどう変わるか楽しみ」と語っていましたから変えられることを祈ります。しかしこれは前澤さんだけの問題ではありません。私たち自身の問題でもあります。
  • 聖霊…イエス様はバプテスマのヨハネを「女から生まれた者の中でもっともすぐれた者」(マタイ11章11節)と称賛しています。ヨハネとて人の子。すぐれた人間であっても神の子ではありません。エリヤの霊と力を持っていても聖霊ではありません。聖霊と火のバプテスマを授けられるイエス様のみが私たちに永遠のいのちをお与えになります。私たちを肉の人から霊の人へ、御霊に満ちた新しい人に創造される方です。眠りの霊から解放してくださいます。イエス様との永遠の交わり(御国)の中へ入れてくださいます。
  • 結び…父なる神の一方的な恵みによって私たちを永遠のいのちに生きる者としてくださる主の愛を覚えつつ、待降節を過ごせる幸いを感謝します。
Posted on 12/05/2021 at 21:30, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『みことばを聞く耳』(イエス・キリストの生涯 その188)(2021.12.5)

まことに主は、もつれた舌で、異国のことばでこの民に語られる。(イザヤ書28章11節)律法にこう書いてあります。「『わたしは、異なった舌により、異国の人のくちびるによってこの民に語るが、彼らはなおわたしの言うことを聞き入れない』と主は言われる。」(コリント人への手紙第一14章21節)

  • はじめに…先主日からアドベント(待降節)の時を過ごしていますが例年と同様、アドベント・クランツのキャンドルに火を灯していきます。本主日アドベント第二主日は「預言者のキャンドル」です。旧約聖書は39巻の書物で構成されていますが、モーセ五書(5巻)・歴史書(12巻)・詩歌(5巻)、そして預言書(17巻)に分類されます。このうち預言書を記した預言者たちに託されたメシア来臨の預言が、イエス様の誕生によって成就したことを象徴しています。アドベントとは“到来”とともに“冒険”という意味ですから、大胆に危険な場所に踏み込むということです。困難な闇の世に、希望と平和と喜び、そして愛を携えてイエス様が来られる、その主ご自身のメッセージを預言者が伝えたのです。
  • メルケル首相退任…ドイツの首相メルケルさんの退任式が2日に行われました。メルケルさんは、「首相として波乱に満ち、しばしば非常に困難な歳月を送ったが充実した日々だった」と振り返り、次期首相のショルツ氏に対して「不機嫌やねたみ、悲観主義ではなく、心の中に陽気な気持ちを持って仕事に取り組むことで、これからも未来をうまく作っていけると確信している」とエールを送りました。首相や大統領などが退任する際、本人が選んだ曲を軍の音楽隊が演奏するのが慣例になっており、讃美歌を含む3曲(※)を選び、そのうち、前例に無いパンクロックの曲を選曲して賛否両論、話題になっていました。
  • 預言者イザヤ…預言者は時として恍惚状態になり、同じことを何度も繰り返すことがあったようです。その内容は極めてシンプルでした。しかしあまりにも当たり前過ぎて(あるいは突拍子もない故に)、多少知識があり、富があり、自由のある人々は、その預言者の語ることばを聞こうとしなかったようです。パウロは“もつれた舌”のイザヤ書の箇所を異言の賜物の文脈で引用しています。イザヤの語ったのは「ツァウ・ラ・ツァウ、ツァウ・ラ・ツァウ、カウ・ラ・カウ、カウ・ラ・カウ」(イザヤ28章10、13節/新共同訳)という単純な音の繰り返しでした。しかし、主の御心は「ここにいこい、休みがある」「礎の、尊いかしら石」(イザヤ28章12節、16節)でした。
  • 結び…信じる者、聞く者を憩わせ、平安のうちに包んで下さる方、イエス様の誕生を覚えつつ、このアドベントの時を過ごせる幸いを感謝します。

※①ドイツ讃美歌/ 「Holy God, We Praise Thy Name」②西ドイツの人気女優・歌手ヒルデガルト・クネフ/「私には赤いバラが雨のように」③東ドイツ出身の人気パンクロック歌手ニナ・ハーゲン/「カラーフィルムを忘れたのね」

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