Posted on 03/11/2018 at 21:59, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『ヨセフへの告知』(イエス・キリストの生涯 その10)(2018.3.11)

 

(…)マリヤはヨセフの妻と決まっていたが、ふたりがまだいっしょにならないうちに、聖霊によって身重になったことがわかった(…)◆彼(ヨセフ)がこのことを思い巡らしていたとき、主の使いが夢に現われて言った。「ダビデの子ヨセフ。恐れないであなたの妻マリヤを迎えなさい。その胎に宿っているものは聖霊によるのです◆(…)その名をイエスとつけなさい。この方こそ、ご自分の民をその罪から救ってくださる方です。」◆このすべての出来事は、主が預言者を通して言われた事が成就するためであった◆「見よ、処女(ヘブル語=アルマー、ギリシヤ語=パルセノス)がみごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」(訳すと、神は私たちとともにおられる、という意味である。)◆ ヨセフは眠りからさめ、主の使いに命じられたとおりにして、その妻を迎え入れ、◆(…)名をイエスとつけた。(マタイによる福音書1章18-25節)

  • はじめに…東日本大震災・福島第一原発事故から丸7年。ここ、いとすぎ教会から福島第一原発までの距離は437キロ。時は経過し記憶はどんどん遠ざかっていき、実際の距離は1ミリも近づくことはなく、逆に心情的な隔たりは知らず知らずのうちに広がって行ってしまいます。震災復興に関する情報は溢れています。しかし具体的な関わり、あるいは出会いが(少なくとも今のわたし自身には)無いのです。もしかしたら気づいていないだけかも知れませんが…。
  • 天使の告知(処女懐胎)…好むと好まざるに関わらず、神様(創造主)の出来事は思いがけず向こうからやって来ます。それはあまりにも不合理であったり、理解不能であったりします。どんなに自分の頭で考え、合理的に解釈をし、納得ようとしてもできません。たとえ一つの結論を導きだしたとして間違った選択しかできないのです。ヨセフの場合もそうでした。「(マリヤを)内密に去らせよう(離縁しよう)」と決めていたのです。しかし天使が夢に現われ、「妻マリヤを迎えなさい」と命じられたです。それにヨセフは従い決断したのです。
  • 処女懐胎…“処女懐胎”の事実は、にわかには信じがたい事です。これはその当時から今日に至るまで、議論の的になっています。「イザヤ7章14節のヘブル語(アルマー)をギリシヤ語(パルセノス)に翻訳した際に生じた誤訳だ」という論があります。しかしこれはキリスト信仰の根幹です。
  • インマヌエルなるイエス様…そのようにしてお生まれになったのが、インマヌエルと呼ばれるイエス様です。
  • 結び…わたしたちから近づくことはできなくても、主ご自身から近づき、共にいて下さることに感謝と賛美を捧げる日々を歩めるよう祈ます。
Posted on 03/04/2018 at 20:12, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『ベネディクトゥス』(イエス・キリストの生涯 その9)(2018.3.4)

 

さて月が満ちて、エリサベツは男の子を産んだ◆(…)すると、彼は書き板を持って来させて、「彼の名はヨハネ。」(「יוֹחָנָן שְׁמוֹ」)と書いたので、人々はみな驚いた◆すると、たちどころに、彼の口が開け、舌は解け、ものが言えるようになって神をほめたたえた◆(…)「ほめたたえよ。イスラエルの神である主を。主はその民を顧みて、贖いをなし、救いの角を、われらのために、しもべダビデの家に立てられた◆(…)さて、幼子は成長し、(…)荒野にいた。(ルカによる福音書1章57-80節)

  • はじめに…一昨日はきれいな満月でした。次の満月が来たら“過越の祭”です。そしてイースター(復活日)になります。今年のイースターは4月1日です。
  • 過越…イースターは、イエス様が十字架に掛かって死に、三日目によみがえったことを記念する日です。このイエス様の十字架の死の出来事の意味が、実は、「過越」の出来事のなかに隠されていた、そのようにクリスチャンは信じています。「過越」の出来事は出エジプト記12章に記されています。10の災いがエジプトの全地に及び、10件目の災いはすべての初子のいのちが断たれるというものでした。その災いは、エジプトから脱出しようとしているイスラエルの民にも降りかかるものでしたが、門柱とかもいに、ほふった羊の血を塗れば、その前を過ぎ越して滅びからは免れるというものでした。イスラエルの民の初子のいのちを、滅びの災いから免れさせた“あがないの小羊”の血が、実は私たち死ぬべき罪人を救うために、主イエス様ご自身が“あがないの小羊”として十字架に掛かり、血を流された出来事の型なのだ、そう信じているのです。
  • 荒野のヨハネ…そのことを、世界に告げ知らせるために、バプテスマのヨハネはこの世に生を受け、荒野で生活をし、その使命を全うしたのてす。ヨハネは自分に近づいて来るイエス様を見て叫びました。「見よ、世の罪を取り除く神の小羊」(ヨハネ1章29節)
  • ベネディクトゥス…そのヨハネが誕生したときに、その父ザカリヤは、香をたく奉仕以来9カ月、ものが言えなくなっていたその口が開け、舌が解け、最初に彼の口から出てきたことばは、主をほめたたえる賛歌だったのです。そのラテン語訳がベネディクトゥスで始まっているため“ベネディクトゥス”として今日、知られています。ヘブル語ではバルーク/エロハ/エロヒ/イスラーエル(…)
  • 結び…私たち一人ひとり、祭司ザカリヤにならい、朝、目覚めてから最初に、主をほめたたえることばを口にする者となりますように。
Posted on 02/25/2018 at 16:36, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『マグニフィカート』(イエス・キリストの生涯 その8)(2018.2.25)

 

(…)「わがたましいは主をあがめ、わが霊は、わが救い主なる神を喜びたたえます◆主はこの卑しいはしために目を留め(…)私に大きなことをしてくださいました。その御名は聖く、そのあわれみは、主を恐れかしこむ者に、代々にわたって及びます◆主は、御腕をもって力強いわざをなし(…)低い者を高く引き上げ、飢えた者を良いもので満ち足らせ(…)主はそのあわれみをいつまでも忘れないで、そのしもべイスラエルをお助けになりました◆私たちの先祖たち、アブラハムとその子孫に語られたとおりです。」◆マリヤは三か月ほどエリサベツと暮らして、家に帰った。(ルカによる福音書1章46-56節)

  • はじめに…先週、叔父から依頼され、“仏壇じまい”の式をしました。私の叔父は昨年、愛妻を亡くし、それから独り暮らしをしていたのですが、3月をめどに娘家族のところへ引っ越しすることとなり、「仏壇じまいをしてほしい」というのが、かねてからの要望でした。式では、伯母はすでに天国に招かれていて仏壇のなかにはいないこと、そしてあがめるべき方は、主イエス様であることをお話し、娘家族との新しい生活を始める叔父の祝福を祈りました。
  • 主をあがめる…今日の聖書の箇所は“マグニフィカート”(ラテン語)と呼ばれているマリヤの賛歌です。歌い出しがマグニフィカート(主をあがめます)から始まっているため、このように呼ばれています。このマリヤの賛歌の冒頭部分のルカ福音書1章46節(ラテン語訳)を直訳すると「わたしの魂は主を拡大します」となります。つまり“あがめる”とは、こころのなかに主の領域を拡げることだと言えます。マリヤのこころのなかに、救い主への思いがどんどん拡がり、賛歌としてほとばしり出て来たのでしょう。
  • 大きなこと…マリヤは、主をあがめる(=拡大する)根拠として、主が“大きなこと”をしてくださったから、と歌っています(同49節)。その“大きなこと”とは、救い主によるこの世の価値観を逆転させる出来事であり、その出来事に自身もあずかる者とされていることです。その大きなことは、マリヤの個人的な出来事にとどまらず、全人類の救いの出来事につながっている、永遠の契約に基づく主の出来事です。マリヤ同様、私たちも、その主の大いなる出来事の目撃者、体験者となるべく、招かれています。
  • 結び…「主の語られたことは必ず実現する」と信じきったマリヤと同じように、聖なる主に信頼し、こころのなかに主の領域を拡げつつ、主の大いなる救いの出来事に参与する皆さん一人ひとりであるよう、祈ります。
Posted on 02/18/2018 at 19:13, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『イエス誕生の告知』(イエス・キリストの生涯 その7)(2018.2.18)

 

(…)御使いガブリエルが、神から遣わされてガリラヤのナザレという町のひとりの処女のところに来た(…)◆(…)「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」(…)「こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです◆ご覧なさい。あなたはみごもって、男の子を産みます。名をイエスとつけなさい(…)「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる者は、聖なる者、神の子と呼ばれます(…)神にとって不可能なことは一つもありません。」◆マリヤは言った。「ほんとうに、私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように。」こうして御使いは彼女から去って行った。(ルカによる福音書1章26-38節)

  • はじめに…昨日は、藤井聡太(15)と羽生結弦(23)が、それぞれの舞台で歴史的な快挙を成し遂げました。「望外の結果で、本当に自分でもここまで来られると思っていなかった。とてもうれしく思っています」(藤井)「ここまで来るのにたくさんの人々に支えていだきながら、生きてきました」(羽生)
  • 事実は小説より奇なり…マリヤは、男女の営みによってではなく、聖霊によって懐妊したことを、ルカは記しています。このことは個人的な経験からも、また科学的見地からも、受け入れ難いことです。実際、当事者だったマリヤ自身、「どうしてそのようなことになりえましょう。私はまだ男の人を知りませんのに」と、とまどっています。しかしどうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように」と、天使ガブリエルの使信に身を委ねたのです。その後、時が満ち、みことば通り、イエス様が誕生されました。まさに歴史的快挙です。
  • 信仰…こんにちでも、マリヤの“処女懐胎”は論争になります。しかし、「主は聖霊によりてやどり、処女(おとめ)マリヤより生(うま)れ(…)」と使徒信条を告白しながら信仰者は2千年来、その信仰を守り抜いてきました。「信仰とは、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を確認することです」(ヘブル書11章1節/新共同訳)「あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。それは、自分自身から出たことではなく、神からの賜物です。」(エペソ書2章8節/新改訳)全能の神様の超自然的な出来事は、神様の恵み(助け)があって、はじめて理解(信じること、悟ること)ができるのです。アダムとエバの背信によって受け継がれてきた原罪を完全に無きものにするために、母マリヤを通して最後のアダムとしてのイエス様が、誕生したのです。
  • 結び…ことばが人となって、最後のアダム、イエス・キリストがこの世に来られ、罪の歴史から救いの新しい歴史の幕が開いたのです。
Posted on 02/11/2018 at 20:51, by matsumoto

主日礼拝メッセージ要約『バプテスマのヨハネ誕生の告知』(イエス・キリストの生涯 その6)(2018.2.12)

 

(…)アビヤの組の者でザカリヤという祭司がいた。彼の妻はアロンの子孫で、名をエリサベツといった(…)◆祭司職の習慣によって、くじを引いたところ、主の神殿にはいって香をたくことになった◆人々はザカリヤを待っていたが、神殿であまり暇取るので不思議に思った(…)◆やがて彼は出て来たが、人々に話をすることができなかった。それで、彼は神殿で幻を見たのだとわかった。ザカリヤは、彼らに合図を続けるだけで、おしのままであった◆やがて、務めの期間が終わったので、彼は自分の家に帰った◆その後、妻エリサベツはみごもり、五か月の間引きこもって、こう言った◆「主は、人中で私の恥を取り除こうと心にかけられ、今、私をこのようにしてくださいました。」(ルカによる福音書1章5-25節)

  • はじめに…先週、私も、ウン回目の誕生日を迎え、年ごとに身体の衰えを感じています。これからのち、何か大きな業績を残す訳でもなく、日々、坦々と生き、毎週礼拝を捧げ、祝福を祈り、この地上での生涯の終着駅に向かって生きて行くことが、私に与えられた主の使命でしょう。
  • 栄誉な務め…さて、祭司ザカリヤが今日の主役です。妻エリサベツとともに老齢になっていました。誠実に祭司の務めを担っていました。その中で一生に一度あるかないかの栄誉ある役が回ってきました。聖所に入って香をたく務めです。その務めの真っ只中で、天使ガブリエルが香壇の右に立ち、メッセージを伝え聞いたのです。ところが口がきけなくなり、メッセージを伝えられなくなってしまったのです。沈黙を余儀なくされたのです。
  • 祝福の祈り…当然ながら、聖所から出て、大勢の民衆の前に立って祝福する祈りも出来なくなりました。ただ身振り手振りをすることで精いっぱいでした。しかし主は恵み深く、妻エリサベツはみごもったのです。人間的な望みが無いかに思われた、そこに主の恵みは力強くあらわされるのです(Ⅱコリント12:9-10、詩篇59:16-17参照)主があなたを祝福(膝・ひざまずく・尊敬をあらわす/贈り物をする)し、あなたを守られます(いばらの垣根)ように。主が御顔をあなたに照らし、あなたを恵まれます(治癒、助け、避難、強さ、救助/保護)ように。主が御顔をあなたに向け、あなたに平安(賠償をする/完全にする、充満にする/全体的な状態、欠乏のない状態)を与えられます(特定の場所に置く)ように
  • 結び…私たちの思いを遥かに超えた主の祝福、守り、恵み、そして平安が私たちの全存在を覆っています。
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